小規模の工務店でも大手ハウスメーカーに勝てる戦略

 

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小規模の工務店の経営戦略

規模が小さな会社でも適切な戦略があれば大手に勝てる工務店になる

日本の住宅業界(特に戸建て住宅業界)は、他業界に比べて特殊な要素が多い業界です。
まず大きな特徴が、その会社の「規模」がとても幅広いことです。
社員が2~3人の工務店から、1万人以上の社員を抱える大手ハウスメーカーまでが、一生のうちで最も高額な商品である家を扱う市場の中に混在しています。

「トヨタ」「ホンダ」「日産」「マツダ」「スバル」「三菱」「ダイハツ」「スズキ」と、すぐに数えられるほど大手で占められている自動車業界とは対照的です。

注文住宅の世界では、「年間売上1億円の小さな工務店」と「年間売上1000億円の大手ハウスメーカー」が、同じ顧客をめぐる営業場面で競合しているケースは珍しくありません。
上記の自動車業界と比較すると、とても不思議な現象です。

また、その業態も以下のように複数に分かれています。

①設計施工を中心として注文住宅を請け負う「住宅会社/工務店」
②土地+建物をセットで販売する「ディベロッパー/不動産会社」
③設計のみを担当し、施工は工務店に別途依頼する「設計事務所」
④顧客と設計事務所や工務店をマッチングさせる「住宅プロデュース会社」



このように、大小含めて様々な業態が混在するのは確かな理由があると思います。

私が考えるその理由は、国土の狭い日本において、家というものが造って売る「見込み生産」ではなく、依頼されてからその土地や暮らし方に合わせて造る「受注生産」であるという部分がとても大きいと思います。

そこでは、まず「大量生産」よりも「個別生産」の考え方が優先されます。
そんなこともあり、日本人にとって家づくりというのは、「信頼できる大工さんに頼む」というところから始まっていました。

しかし、戦後、高度経済成長と共に急速に住宅が増えていく中、コストダウンや効率化のメリットから「大量生産」が進み、プレファブメーカーのような形態が生まれたのです。
彼らは「効率化」や「大量生産」のメリットを全面に打ち出して、大工さんに変わる存在感を強力に押し出してきたわけです。

そこでは、「個別生産」の意味合いは薄れ、個性のない規格住宅が当たり前となってきています。

しかし、時代もまた成熟期に入ってきて、顧客独自の「家に対するこだわり」も多様する中で、「大量生産」的な家づくりより、「個別生産」的な部分を求める顧客層も確実に存在します。

「大量生産」と「個別生産」。
これら双方の良い部分を「工務店」としていかにバランスよく提案していくか、それがとても重要な部分になっていると思います。

そして、あくまでも「家を買う」のではなく、「家づくりを頼む」という考え方でいけば「信頼」が非常に重要なテーマとなります。

その「信頼の源泉」が、大手のような「会社の規模」という方もいるかもしれませんが、それ以外にも「こだわりを叶えてくれる」ことだったり、「社長やスタッフの人間性」だったり、「現場や技術に対する真摯な姿勢」だったりという方もまだまだたくさんいます。

そして、最終的には、顧客の価値観でそれぞれ選ぶべき会社を判断していくのだと思います。

別の言い方をすれば、信頼に堪えるだけの熱意があり、そこにしっかりとした戦略を持ってそれを実行する組織があれば、規模が小さい工務店でも十分に成功することは可能な業界ということです。

私たちゴールウェイコンサルティングでは、規模は大きくはないけれど、優良な住宅を建てるという熱意と理念を持っている会社が、継続的に成功していける会社になるために「私たちでしかできない」お手伝いをしたいと考えています。